背部痛の症例概要
来訪者
今回ご紹介するのは、横浜市保土ヶ谷区にお住まいの48歳女性で、背中に感じる痛みが仕事中の動作にも影響するようになったことから、みやがわ整骨院へ来院されました。特に体を前に倒す前屈動作で背部痛が出やすく、仕事を続けるうえでも負担を感じていたため、痛みだけではなく姿勢や体の動かし方を含めて状態を確認しています。
日常生活を送ることはできていたものの、仕事中には前屈する場面があり、そのたびに背中への負担を感じることが気になっていたとのことです。そのため、どのような動作で症状が現れるのかを確認するとともに、背部だけに原因を限定せず、全身の姿勢や関節の動きも確認することになりました。
症状
主な症状は前屈時に生じる背部痛であり、体を前方へ倒した際に背中へ痛みを感じるため、仕事中の動作にも支障が出ているという状態でした。背中の痛みは同じ部位に現れていても、筋肉の柔軟性や関節の動き、姿勢など複数の要素が関係する場合があるので、痛みがある場所だけを確認するのではなく、動作との関連性を見ることが重要になります。
実際に姿勢を確認すると、肩が前方へ入りやすい巻肩と、背中が丸くなりやすい円背の傾向がみられ、加えて骨盤が前方へ傾く骨盤前傾も確認されました。こうした姿勢では背部周辺の筋肉に負担が集中する可能性があることから、症状と姿勢の関係も考慮しながら状態を整理しています。
来院時の状態
来院時には前屈動作で背部痛が現れており、仕事中にも同様の動作によって痛みを感じるため、日常的に背中への負担を意識せざるを得ない状態だったとのことです。一方で、背部だけをみるのではなく全身を確認したところ、筋肉の柔軟性低下や関節の可動域低下に加えて、筋力やバランス力にも低下がみられました。
そのため、痛みが出ている背中だけへ負担が集中している可能性を考え、姿勢や骨盤の位置、関節の動きなどを含めて総合的に確認する必要があると判断しました。特に巻肩、円背、骨盤前傾が重なることで体を前後に動かす際の負担が偏りやすくなるため、背部痛の軽減とともに全身の使い方を整えることが重要と考えられます。
改善目標
今回の改善目標は、前屈した際に感じていた背部痛を軽減させ、仕事中に痛みを気にせず動きやすい状態を目指すことに設定しました。単に施術直後の変化を確認するだけではなく、仕事を続けても背中への負担が蓄積しにくい状態を目指すため、姿勢や可動域、筋力にも目を向けています。
具体的には、巻肩や円背、骨盤前傾といった姿勢のバランスを確認しながら、硬くなっている筋肉や動きにくくなっている関節へ段階的にアプローチする方針としました。そのうえで、ご本人にも日常生活で姿勢を意識していただき、施術とセルフケアの両面から仕事中の負担軽減を目指しています。
初回の状態と確認したこと
来院時の症状
初回来院時に最も気になっていたのは、体を前に倒したときに生じる背部痛であり、仕事中にも同じ動きを行う機会があるため、痛みが業務へ影響していることを確認しました。安静時の状態だけで判断するのではなく、実際に症状が現れる前屈動作を行っていただき、どの程度の動きで背中に負担を感じるのかについても確認しています。
姿勢では肩が前方へ入り込む巻肩がみられ、胸郭と呼ばれる肋骨や胸椎を含む胸まわりの動きにも影響が出やすい状態と考えられました。加えて、背中が丸くなる円背と骨盤前傾もみられたことから、背中だけではなく上半身と骨盤の位置関係を含めて評価する必要がある状態です。
状態のチェック内容
初回は、症状の特徴を確認する病態検査と、姿勢や関節、筋肉など体全体の状態を確認する整体検査を行い、背部痛に関連している可能性のある要素を一つずつ確認しました。具体的には姿勢の歪みを確認したうえで、関節がどの程度動かせるかをみる可動域テスト、筋肉が力を発揮できているかをみる筋力テストを実施しています。
あわせて、前屈など実際に症状が現れる動作についても確認し、単純に背中が痛いという情報だけでは把握しにくい体の使い方や前後左右のバランスにも目を向けました。その結果、姿勢だけではなく筋肉の柔軟性や関節の動き、筋力など複数の部分に変化がみられたため、それぞれを関連づけながら施術方針を組み立てています。
ただし、背部痛には筋肉や関節以外の要因が関係する場合もあるため、状態を確認しながら対応することが大切です。急激に強い痛みが現れた場合や、発熱、胸部症状、呼吸のしづらさなどを伴う場合には、医療機関への相談も必要になるでしょう。
検査の所見
検査では、筋肉の柔軟性低下と関節の可動域低下が確認されており、体を前屈させる際に必要な動きが十分に行われにくく、特定の部位へ負担が集中しやすい可能性が考えられました。筋肉が硬くなり関節の動く範囲が狭くなると、別の部位が動きを補うことがあるため、背部痛がある場所だけではなく周囲の状態まで確認することが大切です。
加えて筋力低下とバランス力低下もみられ、姿勢を保つために必要な筋肉をうまく使い続けにくいことが、巻肩や円背、骨盤前傾といった姿勢にも関係している可能性がありました。こうしたことから、柔軟性だけに着目するのではなく、関節の動きや姿勢、筋力を含めて体全体のバランスを整えていく方針としています。
背部痛へのアプローチ方法
提案した改善方法
背部痛へのアプローチでは、筋肉への施術だけに偏らず、骨格、神経、生活習慣まで含めた複数の方法を組み合わせ、前屈時に背中へ集中していた負担の軽減を目指しました。筋肉の柔軟性低下と関節の可動域低下が確認されていたため、筋・骨格へのアプローチを行いながら、体を動かす際の神経と筋肉の連携にも着目しています。
具体的には、硬くなっている筋肉や動きにくい関節へ働きかけるとともに、ストレッチ指導や生活指導を取り入れ、施術を受けていない時間にも体への負担を減らせるよう進めました。そこで、姿勢への意識や日常生活での体の使い方についてもお伝えし、無理なく継続できるセルフケアを取り入れていただいています。
アプローチの回数と頻度
施術は週1〜2回の頻度を基本とし、1回あたり約30分を目安として、その時点の背部痛や姿勢、可動域などを確認しながら進める計画としました。体の状態は仕事量や日常生活によっても変化するため、毎回同じ内容を繰り返すのではなく、その日の状態を確認したうえで必要なアプローチを選択しています。
特に初期は前屈時の痛みや可動域の変化を確認しながら施術を進め、症状の変化に合わせて体幹へのアプローチやセルフケアの比重を調整する方針としました。無理に頻度を固定するのではなく、仕事や生活との両立を考慮しながら継続できる施術計画を組み立てることも重要になります。
期待される改善内容
施術では背部痛そのものの軽減だけではなく、前屈時に背中へ偏っていた負担を減らし、仕事中でも体を動かしやすい状態へ近づけることを目標としています。そのためには筋肉の柔軟性や関節の可動域を整えるだけでなく、姿勢を支える筋力を高め、日常生活で無理の少ない体の使い方を身につけていくことが必要です。
特に巻肩や円背、骨盤前傾といった姿勢については、施術だけで変化を求めるのではなく、ご本人が日常生活で姿勢を意識することも大切になります。その結果として前屈動作の負担が軽減し、仕事中の疲労感を抑えながら過ごせる状態につながることが期待されるものです。
施術内容と経過
施術の詳細
実際の施術では、初回検査で確認された筋肉の柔軟性低下と関節の可動域低下を踏まえ、まず筋肉と骨格の両面から体を動かしやすくするためのアプローチを行いました。背中だけに施術を集中させるのではなく、巻肩や円背、骨盤前傾といった姿勢も確認しながら、上半身と骨盤の連動が行いやすくなるよう全体のバランスをみています。
同時に、神経アプローチを取り入れ、体を動かす際に筋肉が働きやすい状態を目指しながら、可動域やバランスの変化を施術前後で確認しました。EMSについては、電気刺激によって筋肉を収縮させる機器を用いて体幹部へ刺激を加え、姿勢を支えるために必要な筋力を補助的に高めていく目的で取り入れています。
一方で、施術時間は1回約30分であるため、院内での施術だけですべてを補うのではなく、日常生活での姿勢やストレッチも重要な要素としてお伝えしました。生活指導やストレッチ指導に加えて、継続に対する不安や負担感にも配慮しながら取り組みやすい方法を共有し、心身の両面から継続しやすい環境づくりを意識しています。
患者様の反応
初回の施術後には、施術前と比較してバランスや可動域の向上がみられ、ご本人にも体の変化を実感していただくことができました。ただ痛みの有無だけを確認するのではなく、前屈動作や姿勢、体の動かしやすさなど複数の項目を施術前後で比較したことで、ご自身の体がどのように変化しているのかを把握しやすくなったと考えています。
実際に初回から変化を感じられたことで、施術を受けるだけではなく、日常生活でも姿勢を意識することの重要性を理解していただくきっかけになりました。とはいえ、初回の変化だけで判断するのではなく、仕事を続けた際にも背部痛が出にくい状態を目指す必要があるため、その後も週1〜2回のペースで状態を確認しながら施術を継続しています。
経過の確認
施術を重ねる際には、毎回の背部痛の程度だけではなく、前屈時の動きや姿勢、可動域、仕事中の負担感について確認し、その時点の状態に合わせて施術内容を調整しました。初回でバランスと可動域に変化がみられた後も、筋・骨格へのアプローチや神経アプローチ、EMSによる体幹強化を組み合わせながら、生活指導とストレッチを継続しています。
施術回数を重ねるにつれて前屈時の背部痛にも変化がみられ、初回から7回目の時点では、当初仕事に支障を与えていた痛みを感じなくなったとのことでした。その過程では、院内での施術だけに頼るのではなく、ご本人も日常生活で姿勢を意識するようになり、セルフケアを生活の中へ取り入れられるようになっています。
加えて、姿勢についても当初みられた巻肩や円背、骨盤前傾を意識しながら体を使えるようになり、仕事中に感じていた疲労感についても軽減を実感されました。今回の経過からは、背部の痛みだけを見るのではなく、柔軟性、可動域、筋力、姿勢、日常生活での体の使い方を継続して確認することが、良好な状態を維持していくうえで大切と考えられます。







