腰痛と足のだるさが同時に起こるのはなぜ?
「腰が痛いだけじゃなくて、足まで重だるい……これって病気?」と心配になる方もいるかもしれません。実は、腰痛と足のだるさはまったく別の症状とは限らないと言われています。腰から足へ伸びる神経の影響や筋肉の疲労、血流など、いくつかの要因が関係する可能性があります。まずは、なぜ腰と足に同時に不調が出るのかを整理してみましょう。
腰と足は神経でつながっている
「腰の問題なのに、どうして足に症状が出るの?」と思いますよね。腰のあたりには神経の通り道があり、そこから枝分かれするように足へ神経が伸びています。そのため、腰周辺の神経に何らかの影響が加わることで、お尻や足に痛み、しびれなどが現れる場合があると言われています。
引用元:済生会 https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/spinal_canal_stenosis/
腰の神経が圧迫されると足に症状が出ることがある
たとえば腰椎椎間板ヘルニアでは、飛び出した椎間板によって神経が圧迫されると、腰痛に加えて足の痛みやしびれが生じる場合があると言われています。「腰痛だけだと思っていたら、最近足にも違和感が出てきた」というケースでは、腰から足へ向かう神経が関係している可能性も考えられるでしょう。
引用元:慶應義塾大学病院 KOMPAS https://kompas.hosp.keio.ac.jp/disease/000169/
筋肉の疲労や長時間同じ姿勢が原因になるケース
「仕事が終わる頃になると腰も足もだるい」という方もいるのではないでしょうか。長時間同じ姿勢を続けると筋肉が緊張しやすく、腰痛につながることがあると言われています。また、腰の痛みは筋肉の疲労によって生じるケースもあるようです。デスクワークなどで座っている時間が長い方は、姿勢や休憩の取り方も一度見直してみるとよいかもしれません。
引用元:日本理学療法士協会 https://www.japanpt.or.jp/about_pt/asset/pdf/handbook03_whole_compressed.pdf
血流の低下によって足が重だるく感じることもある
「夕方になると足がずっしり重い」という場合は、腰だけに目を向けないことも大切です。足の静脈の流れが悪くなる下肢静脈瘤では、むくみや痛みだけでなく、足のだるさが現れることもあると言われています。長時間座り続ける状況では、こまめに足を動かして血液の循環を促すことも大切とされています。
引用元:国立循環器病研究センター https://www.ncvc.go.jp/hospital/section/varicose_veins/
「ただの疲れ」と「病気による足のだるさ」の違い
「疲れているだけかな?」と様子を見ることもありますよね。ただ、足のだるさが急に強くなった、しびれが出てきた、足を動かしづらいといった変化には注意が必要と言われています。消防庁の腰痛に関する緊急度判定でも、急な足のしびれや強くなる足のだるさ、足を動かせない状態などは確認すべき症状として挙げられています。いつもの疲れとは違うと感じた場合は、自己判断だけで済ませず医療機関への相談も検討しましょう。
引用元:総務省消防庁 https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/kento092_08_protocol.pdf
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腰痛と足のだるさで考えられる病気
「腰痛だけならまだしも、足までだるいと何か病気があるのでは?」と気になりますよね。腰痛と足のだるさが一緒に出る場合、腰の神経が圧迫される病気だけでなく、足の血流に関係する病気が隠れているケースもあると言われています。ただし、症状だけで原因を決めることはできません。ここでは代表的な病気について見ていきましょう。
腰椎椎間板ヘルニア
「腰が痛くて、足もしびれる」という場合に考えられるものの一つが腰椎椎間板ヘルニアです。背骨の間でクッションの役割をしている椎間板の一部が突出し、神経が圧迫されると、腰痛だけでなく足の痛みやしびれが生じる場合があると言われています。症状が強いケースでは、足の力が入りづらくなることもあるようです。
引用元:慶應義塾大学病院 KOMPAS https://kompas.hosp.keio.ac.jp/disease/000169/
腰部脊柱管狭窄症
「しばらく歩くと足がだるくなって、少し休むとまた歩ける」という症状はありませんか?腰部脊柱管狭窄症では、神経の通り道が狭くなることで、足の痛みやしびれ、筋力低下などが現れる場合があると言われています。歩行や立っている時間が長くなると症状が出て、座ったり腰をかがめたりすると楽になる「間欠性跛行」がみられるケースもあるようです。
引用元:東京臨海病院 https://www.tokyorinkai.jp/shinryoka/12.html
坐骨神経痛
「腰からお尻、足にかけて重だるい感じがする」という場合、坐骨神経痛と呼ばれる症状が関係している可能性もあります。坐骨神経痛とは一つの病名ではなく、腰からお尻、足へと走る坐骨神経に沿って痛みなどが現れる状態の総称と言われています。背景には椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など、さまざまな原因が考えられるようです。
引用元:済生会 https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/sciatic_neuralgia/
腰椎すべり症・変形性腰椎症
腰の骨やその周辺に変化が起こることで、足の症状につながるケースもあると言われています。たとえば腰椎変性すべり症では、腰椎が前後にずれることで神経が圧迫され、腰痛や足の痛み・しびれが現れることがあるようです。「立っているとつらい」「歩くと足が重くなる」といった場合もあり、症状の出方には個人差があります。
引用元:日本脊髄外科学会 https://www.nsj-official.jp/general/diseasename/04_waist/suberi.html
閉塞性動脈硬化症など足の血流に関係する病気
「足のだるさ=腰の病気」とは限らない点にも注意したいところです。閉塞性動脈硬化症では、足の動脈が狭くなったり詰まったりして血流が不足し、冷たさやしびれ、歩行時の痛みなどが現れると言われています。歩くと症状が出て休むと楽になる「間欠性跛行」は腰部脊柱管狭窄症でもみられるため、自己判断で腰だけが原因だと決めつけないことが大切です。
引用元:国立循環器病研究センター https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/arteriosclerosis-obliterans/
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足のだるさの出方から考えられる原因をチェック
「足がだるい」と一言でいっても、歩いたときに出るのか、片足だけなのか、しびれを伴うのかによって症状の現れ方はさまざまです。腰痛と足のだるさがあるからといって、特定の病気だと決めつけることはできません。ただ、症状が出るタイミングや場所を確認しておくことは、原因を探る際の手がかりになると言われています。
歩くと足がだるくなり休むと楽になる
「最初は普通に歩けるのに、しばらくすると足がつらくなる」という場合があります。腰部脊柱管狭窄症では、歩行によって足の痛みやしびれが現れ、前かがみになったり休んだりすると再び歩けるようになる「間欠性跛行」が特徴の一つと言われています。ただし、血管の病気でも似た症状がみられるため、歩ける距離や休んだときの変化を確認しておくことが大切です。
引用元:日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lumbar_spinal_stenosis.html
腰からお尻・太もも・ふくらはぎまでだるい
「腰だけではなく、お尻から足にかけて何となく重い」と感じるケースもあるでしょう。坐骨神経は腰からお尻を通り、足へ向かって伸びています。この神経が刺激されると、お尻や太もも、ふくらはぎなどに痛みやしびれが現れる場合があると言われています。腰と足の症状が同じタイミングで出る場合は、どこまで違和感が広がっているかも確認してみましょう。
引用元:済生会 https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/sciatic_neuralgia/
足のだるさと一緒にしびれや痛みがある
「だるいだけだったのに、最近はしびれも感じる」という変化には注意したいところです。腰椎椎間板ヘルニアでは神経が圧迫されることで、腰やお尻の痛みに加え、足のしびれや痛みが現れることがあると言われています。症状だけで原因は判断できないものの、だるさ以外の変化が加わっていないかを把握しておくことが重要です。
引用元:慶應義塾大学病院 KOMPAS https://kompas.hosp.keio.ac.jp/disease/000169/
片足だけだるい・力が入りづらい
「右足だけ重い」「片方だけ力を入れづらい」といった左右差が気になることもありますよね。腰の神経に障害が生じると、その神経が関係する範囲に痛みやしびれ、筋力低下などが現れる場合があると言われています。特に力の入りづらさが続く、以前より歩きづらくなったと感じる場合は、単なる疲労だと決めつけず医療機関へ相談することも検討しましょう。
引用元:日本脊髄外科学会 https://www.nsj-official.jp/general/diseasename/03_waist/herniation.html
両足がだるい・足先の感覚がおかしい
「両足が重いうえに、足先の感覚もいつもと違う」という場合はどうでしょうか。腰部脊柱管狭窄症では、神経の圧迫によって両側の足にしびれなどが生じるケースもあると言われています。また、足の症状が急に強くなる、足を動かしづらい、排尿・排便に異常があるといった場合には注意が必要です。いつもと違う症状がみられたときは、早めに医療機関へ相談することが大切とされています。
引用元:総務省消防庁 https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/kento092_08_protocol.pdf
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腰痛と足のだるさで病院へ行ったほうがよい症状
「腰も痛いし足もだるいけれど、もう少し様子を見てもいいのかな?」と迷うこともありますよね。腰痛や足のだるさは一時的な疲労などでもみられますが、症状の出方によっては早めに医療機関へ相談したほうがよい場合もあると言われています。特に、しびれや筋力低下、排尿・排便の変化など、普段とは違う症状がないか確認しておきましょう。
足のしびれや筋力低下が急に強くなった
「昨日まではだるい程度だったのに、急にしびれが強くなった」という変化には注意が必要です。腰椎椎間板ヘルニアなどで神経が圧迫されると、足の痛みやしびれだけでなく、筋力低下がみられる場合もあると言われています。急激な変化があるときや、症状が悪化していると感じる場合は、我慢を続けず医療機関へ相談することが大切です。
引用元:日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lumbar_disc_herniation.html
足に力が入らず歩きづらくなっている
「いつものように歩けない」「足に力が入りづらい」と感じたら、単なる疲れとは決めつけないほうがよいでしょう。腰部脊柱管狭窄症では、神経への影響によって足の痛みやしびれに加え、筋力低下が現れる場合があると言われています。歩行に変化が出ている場合は、そのまま無理をして動き続けるのではなく、状態を確認してもらうことも検討しましょう。
引用元:済生会 https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/spinal_canal_stenosis/
排尿・排便の異常や会陰部の感覚異常がある
腰痛と足の症状に加えて「尿が出づらい」「排尿や排便の感覚がおかしい」といった変化がある場合は注意が必要と言われています。馬尾と呼ばれる神経の束が強く圧迫されると、膀胱や直腸の機能に影響する場合があるためです。このような症状は緊急性が高いケースも考えられるため、速やかに医療機関へ相談することが重要です。
引用元:MSDマニュアル家庭版 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/09-脳-脊髄-末梢神経の病気/脊髄の病気/馬尾症候群
片足が急に腫れる・赤くなる・熱を持っている
「腰痛があるから足のだるさも腰のせい」と考えてしまうことがありますが、足そのものに原因があるケースもあります。深部静脈血栓症では、片側の足の腫れや痛みなどが現れることがあると言われています。血栓が肺へ移動すると肺塞栓症につながる可能性もあるため、急な腫れや左右差などがみられる場合は医療機関への相談が必要です。
引用元:国立循環器病研究センター https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/venous-thromboembolism/
腰痛と足のだるさが長引く場合は何科を受診する?
「急激な症状ではないけれど、なかなか改善しない」という場合もありますよね。腰痛に加えて足の痛みやしびれなどが続く場合は、骨や関節、筋肉、神経などを扱う整形外科へ相談することが一つの選択肢と言われています。症状がいつから続いているのか、どの動作で強くなるのかなどを整理して伝えると、検査を進める際の参考になります。
引用元:日本臨床整形外科学会 https://jcoa.gr.jp/整形外科とは/
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腰痛と足のだるさを軽減するためにできること
「腰も足もつらいから、なるべく動かないほうがいいのかな?」と思う方もいるでしょう。ただ、腰痛や足のだるさへの対応は、症状や原因によって変わると言われています。無理に動かす必要はありませんが、必要以上に安静を続けることが適切とは限りません。まずは日常生活の中で負担になっている習慣を見直し、できる範囲から取り組んでいきましょう。
長時間座りっぱなし・立ちっぱなしを避ける
「仕事に集中すると、気づけば何時間も同じ姿勢」ということはありませんか?腰痛対策では、長時間同じ姿勢を続けないことがポイントの一つと言われています。デスクワークなら、ときどき姿勢を変えたり立ち上がったりして、腰や足への負担が一か所に集中しないよう意識してみましょう。無理のない範囲でこまめに動くことが大切です。
引用元:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001465336.pdf
無理のない範囲で体を動かして血流を促す
「腰が痛いなら安静にしたほうがいい」と考えがちですよね。しかし、一般的な腰痛では、痛みに配慮しながら普段の活動を続けることが勧められる場合もあると言われています。歩ける状態なら短時間の歩行から始めるなど、無理なく体を動かす方法があります。ただし、動くほど足の痛みやしびれが強くなる場合は無理をしないようにしましょう。
引用元:日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lumbago.html
腰・お尻・太もも周辺をやさしくストレッチする
腰だけを一生懸命伸ばせばよいとは限りません。腰痛には腰周辺だけでなく、体幹や下肢の柔軟性なども関係すると考えられています。ストレッチを取り入れる場合は「痛いほど伸ばす」のではなく、心地よく感じる程度を目安にすることが大切です。腰やお尻、太ももなどを無理のない範囲で動かし、症状が強まる場合は中止しましょう。
引用元:日本理学療法士協会 https://www.japanpt.or.jp/about_pt/asset/pdf/handbook03_whole_compressed.pdf
症状が強いときに無理なマッサージやストレッチをしない
「早く楽になりたいから、強く揉んだほうがいいのでは?」と思うかもしれません。ただ、腰痛とともに足のしびれや筋力低下などが出ている場合、神経への影響が関係しているケースもあると言われています。原因がわからない状態で無理に動かしたり強い刺激を加えたりするより、症状が強い場合には医療機関へ相談して状態を確認することが重要です。
引用元:慶應義塾大学病院 KOMPAS https://kompas.hosp.keio.ac.jp/disease/000169/
セルフケアで改善しない場合は原因を調べてもらう
「ストレッチや休息を試したけれど、腰痛も足のだるさも変わらない」という場合は、セルフケアだけを続けないことも大切です。特に、しびれや痛みが長引く、歩きづらい、足に力が入りづらいなどの症状がある場合は、腰の神経が関係している可能性もあると言われています。症状が続くときは自己判断で病気を決めつけず、医療機関で原因を確認してもらうことを検討しましょう。
引用元:済生会 https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/spinal_canal_stenosis/
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監修者みやがわ整骨院 院長 宮川 晃司 |







