骨盤の動きとは?基本の仕組みを解説
骨盤はどこにある?(解剖学的な位置関係)
「骨盤ってどこ?」と聞かれたら、実は多くの人が曖昧なイメージを持っているかもしれません。
骨盤は、背骨の一番下にある「仙骨」と、左右に広がる「腸骨」「坐骨」「恥骨」などが組み合わさった骨の集まりです。骨盤はちょうど体の中心に位置し、腰のすぐ下、お尻の上あたりにあります。上半身と下半身をつなぐ“土台”のような存在とも言えるんです。
座るときに椅子に当たる部分、そこも骨盤の一部。そう考えると意外と身近な存在ですよね。
骨盤が担う役割とは?(体幹・股関節との連動)
骨盤の大きな役割のひとつは、体幹を安定させること。上半身の重みを支えながら、歩く・立つ・座るといったあらゆる動作の中心で働いています。
また、骨盤は股関節とも深く関係していて、脚を動かすときには骨盤ごと動くことも少なくありません。呼吸や内臓の働きにも関係するとされていて、ただの骨の構造ではなく、体の機能全体に影響しているパーツなんです(引用元:ストレッチナビ、東京整体学院、東洋医学の教科書)。
前傾・後傾・左右傾き・回旋などの動き分類
「骨盤の動き」にはいくつかのパターンがあります。たとえば以下のような動きです:
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前傾:骨盤が前に倒れる動き。腰が反って見える状態で、反り腰の原因になりがち。
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後傾:骨盤が後ろに傾く動き。猫背や腰の丸まりに関連すると言われています。
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左右の傾き:片側の骨盤が上がったり下がったりしてバランスを崩すこともあります。
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回旋(ねじれ):左右どちらかに骨盤がねじれるようにズレる状態。
こうした動きがスムーズにできないと、体のバランスが崩れ、結果的に痛みや不調につながりやすくなると考えられています。
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骨盤の動きが悪くなるとどうなる?体への影響
姿勢の乱れ、反り腰・猫背・O脚などへの影響
「姿勢が悪いね」と言われると、つい背中を伸ばしてしまいがちですが、実はその土台となるのが骨盤です。
骨盤の動きが硬くなったり、傾きに偏りが出ると、全身のバランスも崩れてしまいます。たとえば…
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骨盤が前傾しすぎると → 反り腰になりやすい
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骨盤が後傾すると → 背中が丸くなり、猫背に見える
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骨盤の左右差が出ると → O脚・X脚に見えたり、歩き方がぎこちなくなる
これ、意外と多くの方が当てはまるんですよ。
「鏡で見たとき、なんか片側の腰だけ上がってる気がする…」
そんな違和感があれば、骨盤の動きが制限されているサインかもしれません。
腰痛・股関節痛・肩こりの原因になる理由
骨盤は体の“ハブ(中心)”なので、そこが歪んだり硬くなったりすると、他の部位にも負担がかかってしまいます。
特によく挙げられるのが「腰痛」。
これは骨盤の後傾で背骨の自然なカーブ(S字カーブ)が崩れたり、前傾しすぎて腰椎に負担がかかることで起こりやすいと考えられています。
また、股関節の動きとも連動しているため、骨盤が固まることで足の可動域が狭くなり、歩行中の衝撃が直接関節に伝わる→その結果、股関節周りの痛みや違和感につながることも(引用元:ストレッチナビ、まるた整骨院コラム、整体大学ラボ)。
そして忘れてはいけないのが肩こり。
「え?骨盤と肩って関係あるの?」と思うかもしれませんが、骨盤のズレは背骨全体のバランスを崩すため、肩や首に余計な力が入ってしまうこともあるんです。
疲れやすさ・内臓の不調・冷えなども関連
骨盤の歪みや動きの制限は、筋肉だけでなく血流や内臓の位置にも影響すると言われています。
とくに骨盤内には子宮や腸など重要な臓器が多く収まっており、骨盤が後傾したまま固まってしまうと、それらが圧迫されやすくなる可能性も指摘されています。
また、股関節まわりの筋肉がこわばることで、下半身の血流やリンパの流れが滞りやすくなり、冷え性や足のむくみを感じやすくなることも。
「最近なんだか疲れやすい…」
そんな時こそ、骨盤の状態を見直してみる価値はあるかもしれません。
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骨盤の動きチェック|自宅でできるセルフテスト
骨盤の前傾・後傾を調べる立位チェック法
「自分の骨盤、ちゃんと動いてるのかな?」
そんな疑問を持ったら、まずは立ったままのチェックから試してみましょう。
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鏡の前に立ち、足を肩幅に開く
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両手を腰に当てて、骨盤を前後に動かしてみる(おへそを前・後ろに突き出すイメージ)
このとき、腰を反らせた状態でお尻がプリッと突き出ていれば前傾気味。
逆に、お尻が下がっていて背中が丸くなっているようなら後傾気味かもしれません。
大事なのは、「動かそうとしても、そもそも動きが出にくい」「どちらかだけやりやすい」などの感覚。
動きの左右差や硬さに気づくことが、最初のステップになります(引用元:ストレッチナビ、ウェルネスラボ、ヒカリ整体院)。
座ったままできる左右バランスの確認法
次に、椅子に座って骨盤の左右バランスを見てみましょう。
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背筋を伸ばして、椅子に浅く腰掛ける
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両方の手のひらをお尻の下に差し込む
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どちらの手に圧が強くかかっているか確認
左右の手の圧の違いが大きければ、**骨盤の左右差(高さや傾き)**がある可能性も。
たとえば右のほうに体重がかかっていれば、右の骨盤が下がっている/左が上がっている状態かもしれません。
「なんか片方だけ当たってる感じがする…」
そう感じたら、まずは骨盤の位置に偏りがあるかもと捉えてみましょう。
こんな人は注意!動きが悪い人の特徴例
骨盤の動きが悪い人には、いくつかの共通点があります。
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長時間デスクワークで座りっぱなしの人
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ヒールや厚底靴をよく履く人
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脚を組むクセがある人
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寝るときにいつも同じ向きで寝る人
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スマホを見る時間が長く、頭が前に出やすい人
こうした習慣は、骨盤周りの筋肉や関節の柔軟性を下げることにつながると言われています。
「自分は動いているつもり」でも、実は動いていない骨盤になっているケースもあるので注意が必要です。
定期的にセルフチェックを行うだけでも、体の変化に気づくきっかけになりますよ。
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骨盤の動きを良くするには?おすすめストレッチ&エクササイズ
骨盤の前後傾を整える動的ストレッチ
「骨盤が動かない…」と感じる人の多くは、筋肉が固まっていて動きづらくなっている状態です。
そんなときにおすすめなのが、動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)。
特に簡単で効果が実感しやすいのが、以下のような前後傾ストレッチです。
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肩幅に足を開いて立ち、膝を軽く曲げる
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骨盤を「前に倒す→後ろに丸める」を交互に繰り返す
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呼吸と連動させて、ゆっくり10〜15回繰り返す
この動きは「骨盤ロッキング」とも呼ばれ、腰回りの緊張を和らげる目的で多くの整体やフィットネスでも取り入れられています(引用元:ストレッチナビ、Yogalog、からだステーション)。
慣れてきたら、四つ這いで同じ動きを行う「キャット&カウ」もおすすめです。
骨盤まわりのインナーマッスルを鍛える運動
ストレッチと並行して取り入れたいのが、骨盤を支える筋肉を鍛えること。
特に重要なのが、骨盤の深部にあるインナーマッスル(腸腰筋、腹横筋、骨盤底筋など)です。
たとえばこんな簡単なトレーニングがあります:
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仰向けになって膝を立てる
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おへそを軽く背中側に引き込む(下腹に力を入れるイメージ)
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そのまま10秒キープ×3セット
このような“見た目には地味だけど中身は効く”動きが、骨盤の安定と柔軟性アップにつながると言われています。
動きやすい体づくりに重要な呼吸と体幹意識
意外と見落とされがちなのが「呼吸」と「体幹」の意識です。
浅い呼吸ばかりだと、肋骨や横隔膜の動きが制限されて、骨盤や背骨の動きまで硬くなりやすいという声もあります。
ポイントは腹式呼吸を取り入れること。
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鼻からゆっくり吸ってお腹をふくらませる
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口から長く吐きながらお腹をへこませる
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呼吸と一緒に骨盤が“自然にゆれる”感覚をつかむ
この「呼吸→体幹→骨盤」の連動ができてくると、日常の立ち座りや歩行がとてもラクになる実感が湧きやすいです。
無理に強く動かそうとせず、**「ゆるめて・整える」→「支える」**という順番を意識してみてください。
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骨盤を整える生活習慣と予防のポイント
デスクワーク・座り方の見直し
「ストレッチや運動を頑張っても、なんだか戻ってしまう…」
そんなときは、日常の姿勢や習慣に原因があるかもしれません。
特に多いのが、長時間の座り仕事による骨盤の後傾。背もたれにだらんともたれた姿勢は、骨盤が寝た状態になりやすく、動きがどんどん悪くなると指摘されています。
おすすめは、以下のようなポイントを意識した座り方:
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骨盤を立てるように、坐骨で座る
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骨盤の上に背骨が乗っている感覚を意識
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30~40分に1回は立って歩く or 体をひねる
椅子の高さやクッションの使い方も工夫次第で変わるので、自分に合ったスタイルを探してみましょう(引用元:ストレッチナビ、整体ポータルBodyLab、WELLNESS TIPS)。
片足重心・バッグの持ち方など日常の癖に注意
「ふと立っている自分を見て、片足に体重をかけていることが多い」
そんな方も少なくありません。片足重心は、骨盤の左右バランスを崩す大きな要因です。
また、バッグをいつも同じ肩にかけていると、筋肉の引っ張りが片側に偏ることも。たとえば…
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右肩にバッグ → 左の骨盤が上がりやすくなる
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横向きで寝るクセ → 一方の骨盤が潰されやすくなる
どれも日常的な小さな動作ですが、積み重なると骨盤の傾きや回旋につながりやすいとされています。
意識して荷物を左右で持ち替えたり、左右バランスを感じながら立つ習慣をつけるだけでも、体は少しずつ変わっていくかもしれません。
こまめな動作と日常的なセルフケアの重要性
骨盤の動きを保つためには、「ガッツリ1時間運動」よりも、こまめな“プチ動き”の積み重ねが実は大切です。
たとえば:
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朝起きてすぐ、骨盤を前後にゆらすストレッチ
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隙間時間に足踏みしたり腰を左右に振ってみる
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歯磨き中に骨盤まわしをする
こうした動作が、“骨盤が動くのが当たり前の体”を作る手助けになると言われています。
また、忙しい日々のなかでも、体の声に耳を傾ける時間を意識的に持つことが、不調の予防やケアにつながるとも考えられています。
「気づいたら固まっていた」というより、「今日はちょっと硬いな」と気づけるようになること。
それが骨盤との上手な付き合い方かもしれませんね。
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